経営労務監査とは

経営労務監査は「企業の内部統制体制における労務管理(人材マネジメント)についての自己検証 (セルフ・チェック)機能」として活用することで、「事業活動における労務管理の法令遵守状況を担保し、企業の持続的成長に資するための支援手法(サポー ト・ツール)」の一つとなりえるものです。企業は業種や規模はもちろん、上場・非上場など様々ですが、「法人としての企業」の実態を確認する場合、経営労務監査は「企業の人材マネジメント」に対する認識・評価の手法として広範に活用・応用できるものです。

経営労務監査の体系

経営労務監査の構成は、企業の労務管理について労働関係法令への適応状況をチェックする「労務コンプライアンス監査」と組織運営と連動した人材マネジメントの有効性について評価・提言を行う「人材ポートフォリオ監査」からなっています。

労務コンプライアンス監査

労務コンプライアンス監査は、人事・労務にかかる法令順守状況や運用の適法性を評価します。
また、企業の基本戦略や人事の基本方針を確認したうえで、制度運用上問題や違法とならなかったとしてもリスクが大きく望ましくない点についても改善の提言を行います。

労務コンプライアンス監査の具体的な内容

1.労働関係法令:労働基準監督署および労働局が行う臨検調査に準じた監査

  • 人事労務関連規程、労使協定の整備状況の監査
  • 法定帳簿、人事労務書式の整備状況の監査
  • 人事労務制度の運用状況を確認するための帳簿監査
  • 人事労務担当者への制度運用に関するヒヤリング監査

2.社会保険関係:公共職業安定所および年金事務所が行う臨検調査に準じた監査

  • 労働保険関係成立状況の監査
  • 労働保険料申告状況の監査
  • 雇用保険適用状況及び手続き状況の監査
  • 社会保険適用状況及び手続き状況の監査
労務コンプライアンス対象規程
監査フロー

1.事前監査
  1.監査範囲、監査時期、監査期間の決定
  2.監査日程の調整
  3.監査チェックリスト作成
  4.監査対象の規程の理解

2.監査当日
  1.書面監査、ヒヤリング監査、アンケート監査
  2.発見事象の整理、記録
  3.改善、指導事項の整理
  4.監査報告書の作成

3.監査報告
  1.監査報告書の納品
  2.監査報告会の実施
  3.是正・改善策の提言

人材ポートフォリオ監査

人材ポートフォリオ監査は、人材配置、人材活用の状況を評価します。
人材ポートフォリオ監査では、労務諸表(Labor Management Statements)として「人材バランスシート」と「労務プロセスシート」を作成して客観的な数値での効率性を把握します。


また、従業員の意識調査を行い、雇用満足度と労務の効率性との相関をP/S(Performance & Satisfaction)評価として提言します。

価格表

簡易版  30万円(税別)~:労務管理に関する数値情報を抽出し、評価します。

詳細版 100万円(税別)~:労務コンプライアンス監査と人材ポートフォリオ監査を実施し、人材マネジメントの有効性について評価・提言を行います。

出張を伴う業務につきましては、別途、出張費用、旅費を請求させていただきます。